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住職の顔の見える寺をめざして 

法話Buddhist sermon


スーパーボランティア


曹洞宗松雲山長光寺 
         住職 福島 伸悦

今年の8月15日、山口県で起きた2歳男児が行方不明になった事件は記憶に新しいものです。無事にその子供を発見したのが尾畠春夫さんで一躍脚光を浴びました。誰もがその方の人柄に興味を持ったことと思います。私もその一人で、早速インターネットで検索しました。すると尾畠さんがインタビューに答えた記事が掲載されていました。お母さんが5歳の時に亡くなられ、小学校5年生で農家に奉公に出されたということです。7人兄弟の4番目でしたが、どういう理由で自分が奉公に出されなければならなかったのか当時、父親を恨んだという事です。しかし、尾畠さんは幼いながら、奉公に出された以上は腹をくくるしかない。世の中はなるようにしかならない。それだったら「やるだけやってやろうじゃないか」と気持ちを入れ替え、奉公先の人たちの事を何でも言う事を聞いたという事です。そして、中学校を卒業すると、姉の勧めもあって別府の魚屋の小僧になりました。10年の修業を積んだのちに、魚屋を開業したかったのですが、開店資金が足りなかったので、3年間土木関係の仕事について貯金をしたそうです。そして結婚して、念願の魚屋「魚春」を開業しました。尾畠さんは15歳の時に「50年働き、65歳になったらやりたいことをやろう」と決めていたそうで、65歳になり魚屋を閉め、ボランティア活動にかかわるようになったのです。今の自分があるのは、お客さんが魚を買ってくれたから、皆さんがあたたかく手をさしのべてくれたからこそで、どんな形で恩を返そうか考えた時、第2の人生をボランティア活動に捧げるように決意をしたのだそうです。「かけた情けは水に流せ、受けた恩は石に刻め」という諺のようにいただいた恩に報いる生き方を選んだのです。 人の為に自分の出来る事をコツコツと自分の力だけで続けているそのお姿は菩薩様です。尾畠さんのように世のため人の為に無償の心で行動するという事はなかなかできませんが、見習わなくてはいけません。みんなの幸せが私の幸せと思えるような生き方をしたいものです。


 

           

 

剃髪をして法衣を着、袈裟をかけ、自然と歩き方も違い、法話 (Buddhist sermom)バックナンバー

 発行日  法 話 名
 2018.9月 スーパーボランティア NEW
 2018.7月 イチローの3000本安打 
2018.5月  善玉・悪玉 
2018.3月  心の断捨離 
2018.2月  忖度は損得か? 
2018.1月  陽転思考 
2017.12月  対大己法 
 2017.11月 芸術は爆発だ! 
 2017.10月 おもいやり 
2017.9月 美味しいワイン
2017.8月 怒りの心 
2017.7月  泥中の華 
 2017.6月  その一言  
 2017.3月 ギアチェンジ   
 2017.1月 魔法の言葉
 2016.9月 かたち 
 2016.5月 笑って大往生 
 2016.2月 三猿
 2015.12月  色即是空 空即是色
 2015.11月  スマイル
 2015.4月 「サル化」する人間社会
 2014.4月  「而今(にこん)・・・今でしょ」
 2014.1月  鼻尖(びせん)恐怖症
 2013.6月 「あたりまえ」の大切さ
 2012.11月  幸せの座標軸
 2012.5月  一歩踏み出す勇気


福島伸悦 著書




 随流去
幸せに生きる禅の智慧

 
(MOKU選書)
   1620円
(税別)
「流れるままに」
  (北米開教総監部)
   非売品
「道元の世界
 現代に問いかける禅」

  (共著:NHK出版)
   1600円
(税別)






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    埼玉県行田市須加4621
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